前回の記事では、ウクライナ料理の歴史とその根源を紹介しました。今回は、ウクライナ料理の特徴と代表的な料理をご紹介します。
ウクライナ料理の特徴は、その豊富な農産物を使ったシンプルで栄養豊富な料理が多いことです。また、季節感を大切にし、旬の食材を活かしたメニューが楽しめる点も魅力の一つです。また、ウクライナ料理は、肉や乳製品を多用し、スープやシチュー、蒸し物など、様々な調理法で提供されています。
代表的なウクライナ料理は以下の通りです。
- ボルシチ:ビーツを主成分としたスープ。通常、キャベツ、ジャガイモ、トマト、ニンジンなどの野菜や、牛肉や豚肉が入っています。サワークリームを添えて食べることが一般的です。
- ヴァレニキ:小麦粉で作った餃子状の皮に、ジャガイモ、キャベツ、チーズ、果物などの具を詰めて茹でたり蒸したりしたもの。サワークリームをかけて食べます。
- オリヴィエ:ウクライナ風ポテトサラダ。ジャガイモ、ニンジン、ピクルス、卵、豌豆、ハムなどが入り、マヨネーズで和えます。
- ホロデツ:ウクライナのジェリー状の肉料理。豚肉や牛肉、鶏肉をゆでたスープを冷やしてゼラチン化させ、肉を入れて固めます。マスタードやホースラディッシュと一緒に食べます。
- ザクースカ:煮込んだ野菜の総称で、トマト、ナス、ピーマン、ニンニクなどの野菜をオリーブオイルで炒め、塩やスパイスで味付けしたもの。パンにのせて食べます。
次回は、ウクライナの食生活における現代の傾向や変化について取り上げます。
≪ヴァレニキ≫
【材料】(約25個分)
【生地】
- 小麦粉:2カップ
- 水:3/4カップ
- 塩:1/2 tsp(小さじ)
【具材】
- ジャガイモ:2個(大きめ)
- 玉ねぎ:1個
- バター:大さじ2
- 塩:適量
- 胡椒:適量
【作り方】
- ジャガイモを皮をむき、一口大に切り、塩を加えた熱湯で柔らかく煮る。煮上がったら水気を切り、マッシャーで潰しておく。
- 玉ねぎをみじん切りにし、バターを熱したフライパンでキャラメライズする(焦げ茶色になるまで炒める)。
- キャラメライズドオニオンをマッシュポテトに加え、塩と胡椒で味を整え、具材を作る。
- 生地を作るため、小麦粉に塩を加え、水を少しずつ加えながらこねる。まとまったら、薄く伸ばし、直径約7cmの丸い形に切り抜く。
- 生地の中央に具材をのせ、半月型に折り、縁をしっかりと押さえて閉じる。
- 大きな鍋にたっぷりの水を沸かし、塩を加える。ヴァレニキを加え、表面に浮かんでくるまでゆでる(約3分)。ザルで取り出し、水気を切る。
- (オプション)ヴァレニキをバターで炒めると、さらに美味しくなります。
- お皿に盛り、サワークリームを添えて、召し上がり。
ヴァレニキは、ウクライナ料理の定番であり、家庭料理としても親しまれています。具材を変えることで、さまざまな味わいを楽しむことができます。たとえば、肉やキャベツを具材にしたり、デザート用として甘いフルーツやチーズを使ったヴァレニキも試してみてください。
また、ヴァレニキは冷凍保存がきくため、作り置きしておくこともおすすめです。一度にたくさん作って、必要な分だけ解凍・調理して楽しむことができます。
ウクライナ料理は、手作りの温かみを感じられる料理が多く、ヴァレニキもそのひとつです。ぜひ、自宅でヴァレニキ作りに挑戦して、ウクライナの伝統的な味を楽しんでください。家族や友人と一緒に作ることで、料理の楽しさも倍増することでしょう。
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